iPad版「松下幸之助 心得帖シリーズ」の第二弾。
幾多の苦境・成功の体験からつかんだ松下幸之助ならではの経営観、経営理念。
混迷が続く今日、経営の原点とは何かを、全ビジネスリーダーに問う。
この電子書籍では、松下がささやかな形で始めた事業を、一代にして世界的企業に育て上げた要因を自ら分析して、20項目にまとめたものである。
自身の言葉を借りれば「60年の事業体験を通じて培い、実践してきた経営についての基本の考え方、いわゆる経営理念、経営哲学をまとめた」ものという。
具体的な項目には、「人間観をもつこと」「使命を正しく認識すること」「素直な心になること」など、字面だけでは松下が説こうとすることは掴み難い。
しかし、経営にあたる者が、人間とはどういう特質をもった存在であるかを知らずに、正しい経営を行うことができるだろうか。
使命感無きところには、為すべきを為す勇気も生まれてはこないだろう。
そこに経営の失敗に通じる道を歩んでしまう危険性が生じてくるというわけだ。
経営者はいうまでもなく、課の経営、部の経営にあたる人達にも、是非一読を薦めたい一冊である。